整水器で放射性物質が除去できる(白畑実隆教授)という報道について

ヤフーニュースで次のような見出しを見つけた。

「整水器で放射性物質99%除去=汚染水処理にも期待―九大」

九大と水といえば、見出しだけ読んで、白畑実隆教授ではないかと思って本文を開いたら、やはり白畑氏であった。白畑氏は常識的には信じがたい還元水の効果をうたう一方、日本トリムという会社の浄水器ビジネスと結びついている人物で、きちんと科学的根拠に基づいた研究を行っているのか疑問に感じている。

なぜそんなことを知っているかというと、アルコール性肝硬変で死んだ私の父親が、トリムの還元水の狂信者で、現在でも実家には浄水器が付いているからである。父親は死の寸前まで常にトリムの水を持ち歩いていたが、酒浸りの生活をしていたことを差し引いても、その前から飲んでいたにも関わらず、健康にはなんら影響がなかった。私自身も、健康が増進したとか、病気の予防に役立ったとかいう実感は全くない。

ところで、時事通信は果たして白畑教授の論文を読んで確かめた上で報道したのだろうか。九大の教授というだけで取びついて取り上げてしまったのではないのだろうか。名の知れた大学の教授でもろくでもない主張をする人物はいくらでもいるというのに。STAP細胞などの報道であれだけ科学リテラシーが問いざたされたというのに、マスメディアはなにも反省していないのだろうか。何も小保方氏や理研のように、インチキが発覚したらそれを行った側を叩けば解決するような話ではない。われわれ自身よく考えなおさなければいけない問題なのではないか。

話を戻すと、整水器で放射性物質を99%除去できるというのは世紀の大発見レベルの主張であろう。白畑教授は今まで学会ではどのように評価されてきたのかはわからない。試しにCiNiiで白畑実隆と著者検索をかけてみたら、一番新しいものが1993年で、他の研究も還元水とは関係のないものばかりであった。個人的には、還元水についての研究は、まともな科学者には相手にされていないのではないかと思っている。EM菌と同じようなものなのではないか。

こうしてメディアで報道された以上は、誠実な科学者たちがその研究の正当性を吟味して、真偽を大々的に明らかにしてくれることを願っている。

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