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スポーツ選手や芸能人への幻想

公開日: : メモ, 日記

鹿屋中央高校の問題についてTwitterを見ていると、当の悲惨な体罰、暴力を受けてきたはずの子どもたちが、驚くことに、被害者を「暴力を振るわれる方が悪い」、「殴られたぐらいで逃げるべきではない」などと罵倒しているのです。また、甚だしくはどうやら高校球児が特別な人間であるから非難してはならないなどという幻想(というより妄想)を抱いている人も、当の選手以外にも相当数いるらしいことが見えてきました。

前の記事にも書きましたように、スポーツや武道、ひいてはなんらかの技術を修得することが、人間の形成に良い影響を及ぼす効果があるとは考えていません。それどころか、そういう幻想は害悪しかもたらさず、破壊するべきだと考えています。そこで、あれこれ思いを巡らせているうちに思いついたのですが、こういう幻想を作り出すのにはマスメディアの影響が大きいのではないでしょうか。ニュースやワイドショーを見ていますと、たとえばスポーツ選手の活躍が連日取り上げられているわけです。確かに高校球児、プロスポーツ選手らがある種特別な人間であるのは違いないでしょう。しかし、それは単に一芸に秀でた一個人という意味にすぎないわけで、人間的に敬愛されるべき、優れた人格を持ち、社会において優先されるべき、高い地位につくべき、人間であることを意味しているのではありません。はっきりいって、玉乗りや綱渡りをやっている曲芸師となにが違うんでしょうか。もっと極端な言い方をすればたかがビックリ人間なわけで、別に、人類の存続になにか高い貢献をしている人たちというわけではないのです。

ところが、マスコミの大げさな取り上げ方は、まるで彼らが人間的に特別優れた人たち、あるいはまるで国民の代表であるかのような錯覚を受け手に起こさせるようなものです。(オリンピックやワールドカップでの馬鹿騒ぎ然り)
どうしてあんなに彼らが賞賛されなければならないんでしょうか。それは未だ具体的に見えてきませんが、おそらくマスコミ側の思惑、お金の問題があるのでしょう。お金の問題といいますと、どうして「たかが」スポーツ選手が、社会における重要性を考えれば、あんなに高額の給料を支払うべき職業なのかがよくわかりません。これらはスポーツ選手だけでなく、芸能人、タレントにもいえることではないでしょうか。(フィギュアスケート選手の「写真集」や「伝記」が次々に出版されているように、両者が混ざってしまった例もあります)

これも前の記事で書きましたが、実績を作りたいがために、多少の不正は隠蔽したいという学校側の思惑、つまりお金や名誉欲も見逃せないのではないか、精神分析学のフロイトのいう「同一視」等の「防衛機制」で説明できるのでないか、マスメディアの一方的な扇動などという話ではなく、いつの世でもなんらかの偶像を求めずにはいられない我々自身にも根があるのではないか、そのようなことも頭に浮かんできました。(ところで、鹿屋中央高校のホームページには、今までに複数の不祥事を起こしておきながら、生徒が大会で優勝した、何位になった、あるいはどこどこの国公立大学に何人入学したなどと実績をバーンと大々的に掲げる一方で、今回の件も含めてなんの謝罪や弁明の声明文も掲載されていません。やはり学校全体が成果主義に毒されて、教育らしい教育を疎かにしている、自浄作用に欠けているということなのでしょうか)

とはいえ、私は現場の人間でもこの手の問題の専門家でもありませんので、今は深入りするわけにもいかず、問題意識は持ちながら、心に留めながら生きていくしかないのですが。

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