奥田愛基が一橋の大学院に進学したとか

SEALDsで一躍有名になった奥田愛基氏が明治学院大学を卒業後、一橋大学の大学院に入学していることを知りました。それについて調べてみたら、案の定、見るに耐えないほどの誹謗中傷が書かれているページが多数見つかりました。

http://blog.esuteru.com/archives/8572576.html
http://mera.red/%E3%82%8F%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%B9%E3%83%91%E3%83%A8%E3%82%AF
http://itest.2ch.net/test/read.cgi/joke/1461130926
http://netgeek.biz/archives/72359

私はSEALDsも奥田氏も評価しませんが、まだ若いのにこういうわけのわからない、見当違いの、批判とも言えない罵詈雑言を浴びせられて気の毒だとは思います。それでも繊細な私などとは違って面の皮が厚いからあれほどおおっぴらに活動家めいたことをやれるのでしょう。

さて、学問の世界を覗いたこともない、おおよそ知性の欠片もない連中には見当もつかないかもしれませんが、一応旧帝大の院試に受かった経験のある人間からしますと、少なくとも人文社会系の大学院の試験はそんな複雑なシステムではなく、最低限のまともな卒論を書き、ちゃんと情報収集をして対策をした上で、淡々と筆記試験の問題(たいていは専門科目についての論述)を解けば合格するものです。たいていは面接もありますがあれはおまけみたいなものです。(今もう一回やって受かる自信はないですが)

ところで、奥田氏は偏差値28から偏差値70の一橋に学歴ロンダリングしたなどと中傷されていましたが、偏差値28というのは愛真高校の数値ですし、そもそもその28という数字もどこから出てきたのか不明です。しかも、ああいう特殊な高校は、勉強が出来ないから入学するのでなく、その学校が掲げている理念や環境に共感するから敢えて選択する類のもので、試験の難度など度外視するべきでしょう。愛真高校には私と面識のある牧師の息子さん(そういえば奥田氏も牧師の息子ですね)も通っているそうですが彼もそうでしょう。聞いたところによると、全寮制で恋愛厳禁※、私なら一ヶ月も経たずに気が狂いそうな禁欲的な環境だそうです。

さて、奥田氏は大学は明治学院大を卒業してから一橋の院に入ったわけです。偏差値70とありますが、大学院の試験に偏差値もへったくれもないでしょう。全く大学院入試のシステム、そもそも大学院は何をするところか、どういう目的で入るものなのかをわかっていないと言われても仕方ないことです。もっとも、そんなことはわかっていて悪意を持って書いているのでしょう。そうでなければどうしようもない馬鹿者だと言わざるを得ません。

自分のブログに寄せられるコメントを見ても思いますが、ある言論に対してはちゃんとその内容に対して言論で批判して欲しいものです。先に述べたように私も奥田氏らにはかなり批判的ですが、だからといって彼のプライベートなことにゴチャゴチャ文句をつけたいとは全く思いません。社会的には何の意味もないからです。それなのに、大の大人が得体のしれないまとめブログなどで、匿名の波に紛れて品性の欠片もないただの誹謗中傷を並べ立てて論破したつもりになっているのでしょうか。私には理解不能です。別に何も楽しくないですし、ストレス解消にもならない、時間の無駄の恥さらしだと思うのですが。あまりにも幼稚で、こんな連中が大手を振って歩くようでは日本の未来も暗いものです。

それはさておき、結局行きませんでしたが、私などはそもそも偏差値などつけようがない通信制高校を卒業して、地方も地方の国立大に滑り込んで、そこから旧帝大院に受かったのですから、奥田君に匹敵する大出世ともてはやして欲しいものです。それは冗談として、そんな人はいくらでもいるし、院試というのはその程度のものだということです。とはいえ、単なるチンピラや、ろくに大学で勉強しなかった人が受かるほど甘くはないのは事実です。

そもそも高校を卒業すらせず、昔の大検、今でいう高校卒業認定試験を経て、入試偏差値の高い大学や、そこからさらに大学院に進んだ人なども世の中にはいくらでもいるでしょうが、奥田氏の学歴を云々する人たちは、彼らに対しても学歴ロンダリングなどと言うつもりなのでしょうか。

ところで、こちらも確認する気すら起きないですが、Wikipediaに、愛真高校の設立基盤となっている無教会主義キリスト教の項目に、無教会主義は偏った政治教育をしているなどと書かれているのを見た記憶がありますが(今は見当たらないようです)、※戦時中に無教会主義の指導者(たとえば塚本虎二など)が積極的に戦時体制に協力した事実すら知らないのでしょう。(塚本は、三原じゅん子が昨年発言して物議を醸した「八紘一宇」という言葉をはっきりと使っています。)

(2020年5月4日追記)※戦争に積極的に協力したとまで断言した根拠が不明。「八紘一宇」発言は『聖書解釈の歴史―宗教改革から現代まで』参照。

余談ながら、戦後に東大の総長まで務めた南原繁や矢内原忠雄も無教会主義の人物です。なんと、日本のアカデミズムは反日キリスト教に支配されていた!さあ大変!こんなことを本気で考えられるとしたら狂気の沙汰ですが、東大が学界を支配して歪めていたなどという常軌を逸した陰謀論を唱える学者も存在しますから案外そういう人は少なくないのかもしれません。

ともかく、奥田氏も折角名門大学の院まで行ったのですから、自らの思いを思想といえるものに洗練させて、本当の意味で社会的意義のある学術的研究をして欲しいものです。ま、個人的にあんまり期待はしてませんが。少なくとも、社会運動についてはお父さん※※みたいなトップダウン型の手法は批判してその限界を見定めて欲しいですね。

そういえば高校の本校が一橋のある国立(一橋は国立にある国立大学ですね)にあって、授業をサボって単位が足りなくなったため二度ほど行ったことがあるのですが静かでよい街でした。春になったらきっと桜が美しいのでしょう。

※(2019年10月11日追記)子息が愛真高校を卒業した人と偶然話す機会があったのですが、禁止されているのは恋愛ではなく交際だそうです。よく考えれば精神活動としての恋愛を禁止できるはずもないので当たり前といえば当たり前のことでした。(でも私の卒業した中学校ではそんなことを部活で掲げていたらしい愚か者の教師がいました)

そういえばこれを書いてから3年以上経っていますが奥田氏は結局修論を書けたのでしょうか。自己顕示欲が強そうな人ですから、そうならそれを本人が積極的にアピールしたり、彼のような人を広告塔にするメディアが取り上げたりしそうなものですが。

(2019年12月18日追記)

さる情報筋によると、奥田氏については私の期待未満の結果になったそうです。プライバシーの問題もあるでしょうし詳しくは書きませんが、即物的なものが手に入らないと意味がないと考えているのだとしたら、まさにそれは彼らが批判している人たちが推し進めている価値観そのものです。

奥田氏以上に罪が重いと思うのは、学術的な業績はない(大学すら卒業していない)のに教授の肩書を持っており、明治学院大学時代におそらく奥田氏に無責任に影響を与えたであろう作家の高橋源一郎氏※(奥田氏と共著も出している)や、(奥田氏や高橋氏と違って)一生懸命学術的研究をして学位を取得したものの職がない人などいくらでもいるのに、タレント議員のように高橋氏のような人を教員として軽々しく採用する大学です。

※※東八幡キリスト教会牧師でホームレス支援団体代表の奥田知志氏。意外にも彼は関学の大学院で修士を取り、九大院の博士課程まで進んでいたことは昨年になって初めて知りました。良くも悪くも様々な面で能力は高い人なんでしょう。

(2020年6月7日追記)※正しくは、奥田氏との共著ではなくSEALDsとの対談本。ところで、高橋源一郎氏は『一億三千万人のための『論語』教室』などという本も出していることを知りました。中国文学者ではないどころかなんの学術的業績もないのに、自分が論語を、しかも日本人をひとまとめにして教えられると標榜している時点で救いがたいほど思い上がった人物であるのがよくわかります。こんな人物に民主主義を語る資質があるとは思えませんし、学問を侮辱するような行いをする人に大学教授の籍を与えていたなどなおさら許されないことです。

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