抗うつ薬を飲まなくても良いと診断されるまでの闘病生活の総括

2013年の秋から冬にかけて種々のストレスからか、心身の不調を訴えて抗うつ薬を飲み始め、2014年の初頭にうつ病と診断されて、別の薬に切り替えて、定期的に精神科に通い、量を増減させながらずっと飲み続けてきましたが、先週になってようやく飲む必要がないと診断されました。

最初にかかった実家と同じ市の医院では、ノリトレン、アモキサン、トリプタノール(よく必須アミノ酸のトリプトファンと混同する)という三種類の抗うつ剤を出され、実家にいるとストレスで死にそうになるため、京都へ戻った後はサインバルタという抗うつ剤に切り替えておよそ4年半以上飲み続けてきたわけです。
だいぶ後になって知ったのですが、ノリトレン、アモキサン、トリプタノールはすべて、抗うつ剤としては古いが強力で副作用も強いとされる、三環系抗うつ薬に分類されるのですが、なぜ同じ種類の抗うつ剤を三種類も処方されたのかが謎です。症状が軽いうちに短期決戦で火を消そうという方針だったのでしょうか。

それに対して、京都の医院で出されたサインバルタはまだジェネリックもない新しい薬で、SNRIという種類に分類されます。併用してさらに新しいNaSSAに分類されるリフレックスも出されたことがありましたが、私には副作用の眠気があまりにも強くてとても日常生活を送れず、サインバルタ単剤に戻されました。量は一番症状のひどかった時で1日3錠、その後は2錠と1錠を行ったり来たりしていました。ただ、このサインバルタも眠気が強く、寝る前に飲んでいたのですが、翌日の日中眠気に襲われ耐えられない日のほうが多かったように思います。
寝付けないことも多かったので、ハルシオンやマイスリーという超短時間型の睡眠薬も処方されましたが、効いた試しがありませんでした。

そうこうしているうちに2016年の夏に大阪に戻り、祖母の旧家に住まわせてもらうことになり、また転院したのですが、精神不安定になったことがあり、セパゾンという抗不安薬を1日2回分追加されたり、マイスリーが効かないといったらフルニトラゼパムという強力な睡眠薬を出されたりしました。去年の今頃からか、サインバルタは1日に1錠から、2日に1錠と3日に1錠を行ったり来たりするようになり、8月から1ヶ月強の間、自転車による日本縦断も敢行しました。帰ってきたらさすがに反動で調子が悪くなりましたが。その後は親族が起こした遺産相続の調停で精神をすり減らし、あちこち動き回って尽力した結果、今年の2月頃に調停が無事成立したら燃え尽きたのかまたしんどくなりました。

それからまた調子が良くなったり悪くなったりを繰り返し、先月から今月にかけて、自己判断ですが一週間近く飲まなくても著しい不調を感じなくなり、むしろ飲んだ翌日のほうが眠気に襲われたり気分が悪くなったりしたため、これはいけるのではないかと思ってかかりつけの精神科医に相談したところ、抗うつ剤は飲まなくても良いと正式にお墨付きを頂きました。ただし、頓服として、セパゾンだけは処方されました。今のところ1錠も飲んでいませんが。

今のかかりつけ医は、最近の精神科医は古い薬の使い方を知らない人が多いとか、SSRI(乱暴に書いてしまえばSNRIに近い、おそらく現在最も多く使われているであろう抗うつ剤の種類)でうつ病が治らなくなったと言われていると言う人で、改めて三環系も勧められたことがあります。
素人の私には何が正しいのかはさっぱりわかりません。ただ、人間的な相性からいえば、今のほうが京都の医師よりも話しやすく、予約も必要ないところなので気軽に受診できていることは確かです。

結局、サインバルタも効いていたのかもよくわかりません。上も書いたとおり、とにかく睡眠時間を十分にとっても翌日眠気に耐えられない日が多く、それが一番困ったのですが、それだけうつの症状にも効いていたということなのでしょうか。睡眠障害に効くという酸棗仁湯という漢方薬を内科で出してもらったりもしましたが、決定的な効果はありませんでした。

眠気に耐えられないことは京都にいた頃のかかりつけ医に何度も相談しましたが、一度、頑張って起きて下さいと言われ不信感を覚えたことがあります。他の病院で心理テストを受けた上で相談したりもしましたが、治療方針は間違ってはいないと言われました。身体を作るようなことをしたほうが良いが、自分でと言われたので、ジム通いに加えてテニススクールに通うなどもしました。思えばそれくらいの気力はあったのです。ただ、不安定でしたが。
それでも眠くて仕方がないので、京都市の区役所の無料相談も利用したことがありますが、そこでの担当の医師は、薬が合っていないと言っていました。結局やはり何が正しいのかはよくわかりませんが、結局は転院をせずに同じ医院に通い続けました。
思えば不信感を抱いた時点で思い切って転院すべきだったのでしょうか。気合で生活がどうにもならないから病院の世話になっているわけで、今からしてもひどい発言だとは思います。

とはいえ、4年半以上の時間はかかりましたがようやく抗うつ剤を常用する生活から解放されるに至りました。何をしようとしても長続きせず空回りばかりでしたが、結局なにが効いたのかはよくわからないままです。時間が解決してくれたのでしょうか。

少なくとも、うつはいつ再発してもおかしくないですから、うつになりそうな思考を改善させたり、ストレスへの耐性を高めるなどの工夫は必要だと思いました。

さて、過ぎ去った時間は戻ってきませんがこれからどうしましょうか。

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