引越し後、集合住宅の無料インターネットに落ち着く
引越しに伴い、インターネット接続のために光ファイバーのプロバイダと契約しようとしたのですが工事がうまくいきませんでした。
そのプロバイダの申込みをキャンセルした後、別のプロバイダに申し込んでまたキャンセルするなり、使えない期間のつなぎとしてWiMAXや、格安SIMを使ってのテザリング、レンタルのポケットWi-Fiを利用するなどして紆余曲折を経ましたが、結局は初期費用だけで月額料金が無料サービスの不動産会社のサービスを利用するのが正解でした。
10月に急遽引っ越しすることになり、引越し先で新しくインターネット接続のサービスを契約する必要に迫られました。
引越し先の物件には、初期費用約2万円を負担すればあとは無料というオーナー会社のサービスがあったのですが、問い合わせてみたところ、元の回線は光ファイバーなものの、建物全体で100メガの回線を共有し、しかも無線接続だと聞いて、まともな速度が出ないのではないかと不安になり、フレッツのページで確認したら、建物は1ギガのサービスに対応しているということなので、別途プロバイダに申し込むことにしました。ふつう、光ファイバーの集合住宅プランは工事費の分割払いを含めて月額4千数百円程度です。
引越し日の2週間ほど前に申し込んだ記憶がありますが、それほど繁忙期でもなさそうなのに、工事には引越し日から2週間くらいあとになると言われました。
それまで全くインターネットが使えないのは不便なので、無料で無線を試用できるtryWiMAXに申し込んでみました。WiMAXは使い放題のサービスではありませんが、現在は3日で10GBまでの制限になっており、ふつうの使い方なら簡単にオーバーはしない容量です。
ところが届いてみると、WiMAXの電波を拾わないのです。仕方がないので、WiMAXの電波ではなく、auの電波を使ってインターネットに接続していました。ところが、auの回線を使った場合一ヶ月で7GBの制限があるようで、それにひっかかってしまいました。制限後はISDNはじめちゃん以下のスピードにしかならず、これでは動画などはろくに見れません。
そこで、私のスマホはSIMカードを2枚まで挿せるので、空きスロットに格安のデータ通信専用のSIMカードを挿して、USBテザリングでしのぐことにしました。Amazonで注文して翌日には届きました。
そして工事当日、いよいよ光の世界に復帰できるのだとワクワクしていたのですが、工事の担当者が来て作業開始から1時間以上経った後、建物の設備から部屋まで配線を引っ張ることができないから工事ができませんと言われました。
これだけの期間を待たせておいて、来てみたらできませんと帰ってしまい、さすがに気分を害しました。
すぐにプロバイダに電話をしましたが、宅内調査なしの再工事だけでももう2週間かかると言われました。苛々していたこともあり、これからどうなるかも不明瞭なので、申込みをキャンセルしてしまいました。
とはいえ、光回線が使えないままというわけにもいかず、別のプロバイダに申し込みました。
電話で事情を説明した上で確認してみると、フレッツではマンションプランに対応していると出ていたのに、私が住んでいる建物はマンションプランに非対応だと言われ、一戸建てプランを申込むことになりました。一戸建てプランは集合住宅プランより1000円ほど高額で、月に5000円以上払わなければならなくなります。
しかも、集合住宅に住んでいて一戸建てプランに申し込む場合、電柱からケーブルを引き込まねばならず、外壁へのビス止めなどをする必要があります。
それと前後して、管理会社にも建物がどういう状態なのかと電話しましたが、どうも規約で宅内調査をした上で、必ず調査した会社から報告書を送らないといけない決まりになっていることがわかりました。
これは事前にも聞いていたらしいのですがすっかり忘れていました。今まで何回も引っ越ししていますが、こんな規約は聞いたことがありません。融通がきかないものだと思います。
ところが、プロバイダにその旨を伝えると、当社から報告書を送るようなことは対応していないと一点張りなのです。
ビス止め等については、管理会社が言うには原状回復するならどのような工事でも構わないということでしたが、ちゃんとプロバイダが報告書を送ってくれるのか不安になり、申し込んだその日のうちにまたキャンセルしてしまいました。
さらに後日、フレッツ光回線の元締めであるNTTに直接問い合わせてみると、若い女性らしきオペレータが、まず調査が必要で、調査書の送付も引き受けていると丁寧に説明してくれました。ビス止めについても、退去時にパテなどでちゃんと埋めてくれるということでした。
ここでわかったのは、料金は割高でキャッシュバックなどはありませんが、結局は胴元のNTTのフレッツから申し込んだほうが、間に挟むものが少なくなるため、開通までは連絡が円滑なのではないかということです。
もっとも、おそらくは、光コラボレーションを実施しているプロバイダを介しても、結局は宅内調査をするのはNTTで、そちらが報告書を送ってくれたのだとは思います。
結局どうすればいいのかわからなくなりました。丁寧に対応してくれたフレッツから申し込むか、またプロバイダから申し込むかどうしようと迷いました。
うっかりアマゾンプライムビデオなど見たものですから一気に4GBも使ってしまい、格安SIMの容量もわずかになっていました。そこで当面のつなぎとして、1日1GBまで使えるという、ポケットWi-Fiのレンタルに申し込んでみました。こういうサービスがあるのは知りませんでした。一ヶ月5000円ほどです。
ところが、今まで気づかなかったのですが、ふと無線の接続先一覧を見たら、なんと暗号化のパスワードがかかっていない接続先を発見したのです。暗号を破るのならともかく、裸の状態のものを利用したところで文句を言われる筋合いはなく、試しに接続してみたら、速度は遅くはありませんが、ISDN並の速度よりは遥かに高速につながるではありませんか。
もう少し強くならないかと思い、Amazonで中継機を買ってみたら、さらに実用に全く問題がないレベルになりました。しめしめこれでタダ乗りができると思い、喜々として友人と食事にでかけて帰ってきたら、なんと接続先が消滅していました。
土曜日の夜のことでしたが、もしかしたら間違えてアクセスポイントを開放してしまっていて、その間に設備を管理している担当者が気づいて設定を変えたのかもしれません。やはりうまい話はないものです。
また迷った挙げ句、やっぱり思い直して、結局はオーナー会社の無料インターネットに申し込むことにしました。初期費用は上でも書いたとおり約2万円です。2万円を振込後、早ければ翌日には業者から連絡があるという話ですが、全然電話がかかってこず、何度か催促した結果、1週間後になってようやく電話がかかってきました。これで工事まで数週間かかると言われようものなら内心また苛々するところでしたが、明日行きますと言われて拍子抜けしました。
オーナー会社が直接斡旋しているだけあって、プロバイダよりも格段に早いようです。
工事に来たのは気の良さそうな還暦は過ぎたであろう男性でした。朝の10時には終わるという話でしたが、配線がうまくいかないようで結局11時頃までかかっていました。
接続はWi-Fi、つまり無線だと聞いて一体どういう仕組みなのか(建物にアクセスポイントが埋め込まれている?)よくわかりませんでしたが、なんてことはなく、建物に備え付けているハブやルーターから宅内までケーブルを引っ張って、その先にアクセスポイントをつけるだけでした。
しかし、それなら1番目のプロバイダの工事のときのように、ケーブルが通らなければ工事ができないのではないでしょうか。調べてもらった結果、建物全体の問題ではなく、この部屋への配管が潰れていたことがわかりました。
万事休すかと思いましたが、幸い、水道管を通している孔の隙間が使えそうだということで、そこから引き込んでもらって事なきを得て安心しました。最初に申し込んだプロバイダの作業員ができずに、この業者の人ができたのは、オーナー会社お抱えの業者で建物の構造を熟知していたからだと思います。
結局1ヶ月以上かかりましたが、今度こそ光ファイバーでインターネット接続ができるようになりました。
しかも、アクセスポイントにはルーター機能もあり、LANケーブルの差込口も付いているので、今はふつうに優先で接続しています。結局はプロバイダを通してマンションタイプを申し込むのと変わらず、設置する機械が小さく数も少ないだけ、料金以外でもこちらのほうがお得です。
欠点があるとすれば、建物にあるルーターを通して接続しているので、ひかりTVに申し込んだり、特定のポートを開放する必要があるゲームなどができないことくらいですが、そういうものはもともとやらないので不便に感じません。
速度のほうは今のところ20メガほど出ています。ふつうに使うにはなんの支障もない速度です。まさに灯台下暗し。あちこち右往左往して無駄に時間とお金を使うくらいなら、変に疑心暗鬼をせず、2万円をかけて最初からオーナー会社のサービスに申し込むべきでした。
もし配管が潰れていなかったなら、マンションタイプで契約できたのではないか、マンションタイプに対応してない物件であるという2番目のプロバイダの言うことは間違いだったのか、情報は錯綜していて真相はよくわかりません。
なんにせよ、今のところ、高速インターネットが月額無料で安定して使えているので満足しています。
無料インターネットの物件について検索してみると、使いものにならないという理由を決まりきったデザイン(外国人の写真が出てきたり)と見出しで長々とのたまうページが複数出てきましたが、実際は物件や入居者数によりけりで、必ずしも悪いとは言い切れないでしょう。
そういうページの下部には決まってプロバイダを進める文言と申込みへのリンクが貼っており、恐怖心を煽ってアフィリエイト報酬を受け取りたいというさもしい意図が見え透いています。そりゃあ、何十メガ、何百メガ出したい人は一戸建てプランを申し込むしかないと思いますが。