古典臨書学習用のテキストは二玄社よりも天来書院?

小さい頃から半ば惰性で書道を学んでいるのですが、特に条幅がここ数年一向に上達しないため(ろくに練習しないんですから当たり前の話ですが)、古典の臨書をすることにしました。

選んだ古典は褚遂良の孟法師碑です。代表作である雁塔聖教序よりも褚遂良独特の癖が強くなく、基本的な楷書の練習に適当だと思い選んでみましたが、雁塔聖教序でも見られるような真ん中のくびれた横線や、隷書を取り入れたと思われる筆意が少なからずあり、やはり晩年の作品につながる褚遂良らしさは感じられます。

私は今まで臨書する際は、二玄社から出版されている「中国法書選」シリーズをテキストにしていたのですが、今回は以前から気になっていた天来書院の「書の古典」シリーズを買ってみました。二玄社のものとは違って、拓本以外にも欠けている字の解説や、原文の書き下し文、現代語訳、さらには作品制作の際に適した箇所の一覧まで載っていて至れり尽くせりで、学習者にはこちらのほうが向いているのではないかと思いました。

取り扱っている古典の種類は二玄社のほうが多いですが、どちらにもある作品でも欧陽詢の九成宮醴泉銘は二玄社のものとは違う拓本をもとにしているらしく、いつかそちらも臨書してみたいと思っています。

ただし、天来書院のものは本によっては、誤まった解釈や誤植が目立つというような情報がありました。

小さな新発見? : 大石六田(おおいしりくでん)の書法ブログ
王羲之の字を集めて太宗の聖教序と答勅、高宗の述聖記と答勅、最後に玄奘三蔵の漢訳した般若心経を刻したのが、有名な『集王聖教序(集字聖教序)』である。 書を学ぶ者は行書の手本として一度や二度は全臨(1,733字)したことがあろう。行書は徹底してこの集王聖教序を臨書

見る人が見れば誤りであることに気づくのでしょうが、私のような無学な者は誤解したまま書き進めてしまいそうですから注意が必要のようです。競書を書いていても同じことがいえると思っていますが、やはりちょっとでも違和感のある箇所に出会ったら面倒くさくても辞書を引く癖をつけるべきなのでしょう。

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