キャットフード選びに見る外国への偏見

猫の便にわずかな血が混じっていて(ピュリナを混ぜたのがいけなかったんでしょうか?)、キャットフードについて調べていたら出てきた以下のサイトにこのような記述がありました。

それにしても、ロイヤルカナンか……。
今はフランスやオーストリアからの輸入だからいいけど、近いうちに韓国工場産が日本に入るらしいのでその後は食べさせるのには抵抗があります。産地がまともな胃腸ケアカリカリを探さなければ。

オンナおひとりさま極楽生活「猫の血便! 原因と対症方法とは」
(2021年12月10日閲覧)

同じようなものはAmazonのレビューでも見た記憶がありますが、なぜフランスやオーストリア産なら安全と思い込み、韓国産なら抵抗があるんでしょうか。実際には以下の国立医薬品食品衛生研究所のページの表のとおり、フランス産やオーストリア産の食品にも違反事例は複数確認されています。

国立医薬品食品衛生研究所「輸入食品違反事例一覧 (平成26年)」

単に韓国産だからといって忌避するのは偏見に基づいていて到底合理的な態度とはいえません。百歩譲ってフランス産の食品が安全で、韓国産の食品が安全性を欠いているとしても、ロイヤルカナンは韓国の地場産業ではなく、フランスの会社の管理下に置かれているのですから尚更質の悪い製品が作られる可能性は低いでしょう。実際に、以前の記事引用したサイトの獣医師も述べているように、ロイヤルカナンの製品は国際基準規格に基づいて厳格に安全管理されているとのことです。

PETomorrow「ロイヤルカナンの韓国工場で商品の品質と安全性の担保について取材」

ところで、私などはフランスという国はイタリアと並んでアジア人への差別意識が強いという印象を持っていて、それならフランス産であっても日本へは質の悪いキャットフードを輸出するのではないかという思い込みも生じそうなものですが、おそらく上の文章を書いた人はそういう先入観は持っていなかったのでしょう。日本人にありがちと思われる欧米(特にアメリカと西欧)への劣等感の一方での韓国(その他アジア諸国)への優越感や、政治的な国際関係についてのメディアからの影響であろう偏見が感じられて実に興味深いです。「朝鮮人が井戸に毒」に代表されるようなデマによる私刑や、社会に害悪を及ぼすような陰謀論もこういう一般市民の素朴な偏見から生まれてくるものなのかもしれないと思いました。いやーこわいこわい。

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