たわわクレーマーについての所感
「月曜日のたわわ」(といっても私は読んだことがない)が日経新聞に載せた広告が「炎上」したらしい。また一部のフェミニズム界隈がクレームを付けたという。このことは何で知っただろうか。ヤフーニュースか友人のブログか。
クレームをつける人たちや、権威に訴えかけて自分たちの主張に正当性や影響力があるかのように見せかけるハフポストのようなメディアは論外だが、いちいち騒ぎ立てる人たちにも頭が痛くなってくる。こういうことが起こるたびにクレーマーに何を言っても無駄だからである。狂信ともいえる信念を奉じて根性が曲がりきった連中に付ける薬はない。
以前、同じようにアニメにいちゃもんをつけている自称フォトジャーナリストを批判したが、彼女や彼女を取り上げているメディアの文章の引用を読めば、到底話が通じる人たちではないことがおわかりいただけると思う。こういう人たちに直接関わって良いことは一つもない。
今回もそもそも具体的に誰がクレームを付けたのかどうかもわからないし調べる気も起きないのだが(やはりいつものことながら実際にはおそらくSNS中毒のごく少数の人たちにすぎないだろう)、騒ぎを大きくしたいハフポストや「国連女性機関」を非難したところで徒労にすぎないし、そのような極端な暴論を訴える人たちは、自分たちの主張が社会の目に晒されることを目的しているため、相手にするとまさに彼ら彼女らの思う壺である。それだから、クレームを受けた日経新聞や、ハフポストのような実際はごくごく一部の人しか支持しないような質の低いメディアの記事をトップページに載せるヤフーのようなポータルサイトに、そういうクレーマーをまともに取り上げないように訴えるほうが生産的だろう。
ところでヤフーのトップページに表示されているニュース記事の見出しは何を基準に選ばれているのだろうか。この文章を書いている時に複数のブラウザで開いたトップページには以下の見出しが出てきた。(2022年4月15日17時閲覧)
台風が直撃 父島ほぼ全域で停電
人口が前年比64万人減 過去最大
れいわ山本代表 参院選出馬を表明
国連女性機関 広告で日経に抗議
性別変えたい 告白した2児のパパ
広瀬アリス 来年大河に初出演
倉科カナ 休みの日は昼からお酒
常識的に考えて、少なくともタレントがドラマに出演するとか、昼間から酒をあおるなどということが社会的に優先して掲載すべき事柄であるはずがない。ヤフー側の恣意的な基準によるのか、単に広告料を払えば優遇されるようになっているかのどちらかだろうか。
ハフポストと言えば、Twitterでもいつも右側に広告が表示されていて、Twitterアカウントの設定では消去することができないのだが、鬱陶しいので以下のサイトで配布されているブラウザのプラグインでBuzzFeedなどの他の広告や「トレンド」とまとめて表示させないようにしている(そもそもTwitter自体できるだけ開かないようにしているが)。
https://shirouzu.jp/tech/twitter-stress-reduction
同じように感じている人が少なからずいるからこういうプラグインも作られるのだろう。
Twitterの広告自体は単にお金をたくさん払えば表示されるような仕組みになっていると思われる。ハフポストが商業的利益のために扇情的な記事を悪目立ちさせようとしているのではなく、本当に自分たちの信念が正しいものだと考えているのだとしても、金に物を言わせ、それこそ見たくもない人たちの目に無理やり入れてまで押し通さないとば実現しない信念など正義の名に値しないだろう。かつて「韓国崩壊」という胡散臭い見出し広告をあちらこちらのサイトに表示させていた評論家風情とやっていることは同じである。
ところで、10年以上前に作られた「国民が知らない反日の実態」という、ネット右翼がまとめたサイトがいかにおかしなことを書いているかを具体的な例を取り上げて揶揄したブログがあり、最後にはひきこもりサポートセンターへのリンクを貼るという皮肉で締めくくられているのだが、具体例をすり替えれば同じような揶揄は日経新聞の広告にクレームを付けるようなフェミニストにもそのまま当てはまるのではないかと思わされた。
違法な強要があったかを除けば、韓国人がCMに出演したという理由で製薬会社にクレームをつけるような輩と大して変わりはない。歪んだ視点で現実を捉えて、他罰的で攻撃性が強く、父権主義的に気に入らないものを圧殺しようという点は共通している。