GoogleChromeテーマの稚拙な「黒人アーティストコレクション」
ブラウザはFirefoxをメインで使っているのですがChromeもインストールしていて、拡張機能の追加のついでにテーマを変えようとウェブストアを開いたら、「黒人アーティストコレクション」というカテゴリがトップに出ていました。「ラテン系アーティストコレクション」もあります。
その「黒人アーティストコレクション」のテーマを見てみると、典型的な黒人像である肌の色が黒くもじゃもじゃとした髪の毛の人間のイラストが描かれたものや、目が痛くなるような鮮やかな色を貼り合わせたものがほとんどを占めていて、あまりの稚拙さにうんざりしました。特に人間を描いたものは単に黒人が自分のアイデンティティを主張しているだけで全くアーティスティックではなく、かえってステレオタイプによる偏見を助長するのではないかと感じました。「日本人アーティスト」が日の丸を用いるどころか、「男性アーティスト」が男根を描くような安易さです。
どうも(もうその「月間」は過ぎているのに)「黒人歴史月間」、「ヒスパニック文化遺産月間」によるものだそうですが、このような稚拙な「アート」にもかかわらず優先して表示させているということは(「黒人アーティスト」が最上位で「ラテン系アーティスト」が他のカテゴリを挟んだ下位にあるのがアメリカの縮図のようで実に興味深い)、Googleのあるアメリカでの黒人やヒスパニックを始めとするラテン系に対する何らかの「配慮」によるもので、背景にはアメリカでの「社会的弱者」や「マイノリティ」を利権にしている人たちからの社会的な圧力があるのではないかと疑われます。そのうち「LGBTアーティスト」などの類も出てきてもおかしくありません。
私はイラストは全く知りませんが、黒人のアーティストといえばアース・ウインド&ファイアーでも聴いて出直してこいと言いたいです。「LGBTアーティスト」が出てきた時にはヴィレッジ・ピープル(黒人もインディアンもいるので今日の「多様性」を尊重するらしい社会にぴったりではありませんか)でも、などと書くのかと思いましたが、あれはステレオタイプを滑稽に打ち出して大ヒットした例ですからステレオタイプそのものが悪いわけではないのかもしれません。単に技量が稚拙にもかかわらず何らかの属性を切り出して優先しなければならないという価値観が流布した社会が歪んでいるということでしょう。
それはともかくも、このような押し付けがましさがないFirefoxは良いブラウザだと改めて感じました。