wikiに書かれているエルガイムのオルドナ・ポセイダルの年齢の間違い
今までも書いたようにウィキペディアは誰でも編集できる以上、書かれている情報には間違いが少なくなく、中には党派心に狂った人が書いたと思しきとんでもないデタラメが書かれている場合もありますから信用するのは危険です。漫画、アニメ、ゲームなどのサブカルチャー関連は比較的よくまとめられているように感じるのですが、科学や医学などのページとは違って信じることによる社会への害は少ないとはいえ、やはり間違いはあることに改めて気づき、注意が必要だと思わされました。これはウィキペディアに限らずwikiを使ったサイト全般にいえることです。
最近になって全話見終わったアニメ、重戦機エルガイムのキャラクターであるオルドナ・ポセイダル(本物ではなく影武者のミアン・クゥ・ハウ・アッシャーのほう)の年齢が、ウィキペディアの「重戦機エルガイム」の記事では63歳などと書かれていますが、少なくとも本編を見た限りでは間違いです。
おそらくwikiを使ったサイトではありませんが、ピクシブ百科事典「ポセイダル」(本物のほう)のページには68歳と書かれています。他にもスーパーロボット大戦Wikiの「オルドナ・ポセイダル」では、ミアンのほうが68歳となっています。なぜウィキペディアと食い違っているのかわかりませんがいずれにせよおかしな数字です。
なぜなら、第49話「レディ・キラー」で、ミアンの戦友だったフル・フラットが、永遠の若さを保つ装置であるバイオリレーションを切れば「私と貴女が一挙に60年の年を取るだけのこと」とミアンに向かって発言しているからです。もしポセイダルの年齢が63歳ならば、装置を使う前は3歳ということになります。そんなはずはありません。彼女は2~30代くらいの若い成人女性として描かれています。
この回だけでなく43話「レディ&ガール」でも、フラットの本拠地であるサートスターへ赴いたアムが、プールで泳ぐ若々しいフラットの姿を見て「とても80歳を超えてらっしゃるとは思えない」と言っていることからも彼女らが60代でないことは明らかです。
ミアンやフラット、そして本物のポセイダルであるアマンダラ・カマンダラがテンプルナイツとして活躍したのは物語本編の時点から60年前のことであって、本編の時点でポセイダルが60代というわけではありません。三人とも実年齢は80代以上と考えて間違いないでしょう。
ウィキペディアの「暴れん坊将軍」のページの「上様と太刀交えるは~」の時にも似たようなことを書きましたが、記事を書いた人物はちゃんと原作を見たのでしょうか。
それにしてもWikipediaだけでなく揃いも揃ってポセイダルの年齢が60代だという数字の出処は一体どこなのかが気になるところです。全くの捏造でなければ、もしかして当時のムック本か何かに書かれていたのでしょうか。いずれにせよ本編に照らし合わせると矛盾しているのは確かです。まあ今回は社会への害はないものとはいえ、くれぐれも出所不明な数字を信じないようにしたいものです。
(追記)
影武者ポセイダルの年齢が68歳という情報の出典については、Twitterにて当時のアニメ雑誌の類の切り抜きと思しき写真を載せている人がいました。
見てない人にも見てほしい🙋
さっと、エルガイムの重大人物と年齢#エルガイム#エルガイズム pic.twitter.com/ik1j9myaRb— Nei (ネイ・モー・ハン) (@SxMxB2) May 31, 2020
この記事が具体的にどのような雑誌に載せられていたのかは書かれていません。写真に書かれている文言からするとどうも「エルガイム」の放送前のもののようですし、「ペンタゴナ連合」が「ペンタゴ連合」に誤植されていたりと、ここに書かれていることが公式設定といってよいのかどうかわかりません。あるいは放送前の時点ではポセイダルは68歳と設定されていて後になって変更された可能性も無きにしもあらずですが、いずれにせよ本放送ではポセイダルが68歳という設定は成り立ちません。
(2022年11月22日追記)
と思ったらサンライズの公式ページにはっきり、「年齢は68歳。実は影武者である。」と書かれていることに初めて気づきました。それでも上で述べたようにやはり作中の台詞からすると奇妙です。影武者になってから68年が経っていると解釈することは可能かもしれませんが回りくどいです。ウィキペディアの63歳という数字はどこから出てきたのでしょうか。